門前仲町駅前再開発が本格始動。大江戸線×東西線の乗換ルート再編で「歩きやすい駅前」へ。2026年3月にまちづくり方針を策定予定
- AnzenBlog
- 2025年12月9日
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江東区・門前仲町駅前で、駅と街を一体的に再整備する計画が動き出している。
再開発準備組合が「事業エリア別まちづくり方針」を取りまとめ、江東区へ提出したことを受け、区は正式なまちづくり方針の策定作業を進めている状況だ。完成方針の確定時期は2026年3月が目標とされている。

駅前0.7ヘクタールを対象とした再整備
対象区域は門前仲町二丁目の約0.7ヘクタール、面積にして約4,000平方メートルである。
都営大江戸線と東京メトロ東西線が交差する門前仲町駅の西側に位置し、駅前の玄関口にあたる場所だ。
江東区の都市計画マスタープラン2022では、この周辺は「門前仲町・越中島都市核」として位置付けられ、広域的な拠点形成の中核を担うエリアとされている。
準備組合は「西の玄関口にふさわしい、駅とまちが一体となった拠点形成」を掲げ、歩行空間の改善と交流スペースの確保を主要テーマとした。

課題は「歩道の狭さ」と「にぎわいの不足」
事業エリアの現況にはいくつかの課題がある。
まず、駅前の歩道は幅員が十分でなく、歩行者と自転車が錯綜する状況が常態化している。歩行安全性の確保が難しいという問題を抱えている。
また、人が滞留したり交流したりする場所が不足しており、街の回遊性が高いとは言えない状況である。
準備組合はこれらの問題を駅前整備の最優先課題と位置づけ、歩行者ネットワークの強化と交流拠点の創出を目指す方針だ。

再開発の柱は「乗換ルートの再編」と「歩行空間の拡充」
再整備の中心となるのは、大江戸線と東西線の乗換ルートの見直しである。
現在、両線を乗り換える際には地上を経由するケースが多く、バリアフリー対応の出入口が離れている点も利便性を下げている。
方針では、事業エリアの地下空間を活用し、地下B2階で両路線を接続する新たなバリアフリールートを整備する計画が示されている。このルートの整備により、改札外に出ることなく乗り換えが可能となり、駅利用の利便性は大きく向上する見通しだ。
さらに、地上部にはエレベーターを新設し、駅と地上の接続性を強化する。歩行空間の拡幅も行い、混雑緩和と安全性の向上を図る方針である。

駅前広場は「地域の顔」として再構築へ
地上には新たに駅前広場が整備される計画だ。
この広場は交通結節点としての機能だけでなく、多目的に利用できる地域の交流拠点として設計される。
予定されている機能は以下のとおりである。
地域イベントの開催
観光案内や待合スペース
観光客と住民が自然に交わる滞留空間
また、深川不動堂や富岡八幡宮へと誘導する歩行者動線を形成することで、地域の回遊性の向上も狙う。「駅前広場を出発点とした、地域資源と結びつく歩行ネットワークの構築」が計画書にも明記されている。

再開発による「風情の喪失」への懸念にも対応
再開発により門前仲町らしい風景が損なわれるのではないかという懸念もある。
これに対し、準備組合は再開発ビルの低層部に「個人商店や路地空間の雰囲気を取り入れ、地域性を維持する意匠とする」方針を示している。
つまり、伝統的な深川の風情を残しつつ、現代的な構造や利便性を融合させるデザインを採用する意向を示している。商業機能と歩行空間を一体的に整備し、新たなにぎわいの創出を目指す姿勢が鮮明だ。
今後の予定:2025年に素案公表、2026年3月に正式決定へ
江東区は2025年内に「門前仲町駅前エリアまちづくり方針(素案)」を公表し、翌2026年3月に正式な方針を策定する予定である。
具体的な設計や事業化はそれ以降となる見込みだが、駅前整備の方向性はすでに固まりつつある。
まとめ
門前仲町駅前は、伝統的な深川の街並みを尊重しつつ、安全で歩きやすい都市空間へと変わろうとしている。
地下での乗換動線の再編、新たな駅前広場の整備、そして地域らしさを反映したデザインの導入により、これまでにない駅前の姿が生まれることになるだろう。
正式なまちづくり方針が示される2026年に向けて、門前仲町の将来像がより具体的に描かれていくことが期待される。
